Takamori博士が語るレースの裏側ドタバタ話

【自由研究】ドライバーの能力を知る?!                              2014年11月28日

Takamori博士 はかせです♪♪ 1970年北海道札幌市生まれ。1995年に北海道でレーシングカートに出会い、ミッションカートで日本全国のサーキットを転戦するほどレースにハマル。2008年に四輪レースへ初参戦。わずか5レースのキャリアでSUPER GT GT300クラスへ参戦したツワモノ。レーシングドライバーと言うよりも、まるで走るエンジニア。夢はいつか自分のマイカーを持つこと。実はサーキット以外で車を運転することが無い変わったレーシングドライバー?!なのです。



皆様、こんにちは、今日は忙しいので現実逃避に没頭しているTakamori博士です。

これまで、このモタスポブログでは、【GTドライバーになる話】や、【スーパーGTのシートを確保する話】を書いてきましたが、もうちょっと知りたい!!と言う良い子の為に計算問題を用意しました。もうすぐ冬休みですよね? 冬休みには計算問題を解くだけで誰でもSUPER GTドライバーになれる?!という自由研究はいかがでしょうか?

レーシングドライバーなら一度は憧れるSUPER GTドライバーですが、具体的にどうすれば実現できるのか?なかなか手がかりが少なく分かりづらいものです。そこで、ドライバーの能力を定量的に分析してみよう!!と自由研究を行うことにしました。




■ドライバーの能力
ドライバーが高い水準で運転技術向上に必要な要素は、三位一体「心・技・体」の言葉が示すように、精神、技術、体力の3要素が基本と思われますがそれだけでは不足です。ドライバーには更に、イメージ力、視力、分析力(コメント力)の要素も不可欠となります。

これらが六位一体となった時にレーシングドライバーの実力が十分に発揮されるのです。しかし、それはあくまでもドライバーがレースに出場できる場合の話でございます。

陸上競技を例にすると、単純に速いぜ!!といって競技会に出場して成績を伸ばして行き、スポンサーを獲得していくという図式がイメージし易いのですが、レーシングドライバーはいくら速くても、レースにエントリーしてくれるチーム・マシンがなければ実力を示し難いのです。

エントリー料、ユニフォーム(シューズ等含む)代、移動経費を考えてみると、レースに出場するのって、他の競技に比べて莫大なお金が掛かるんですね。。。

なので、チームがドライバーを選ぶために何を基準に選んでいるのか?を数式化して表現したらどうなるのか?考えてみたいと思います。

まずは、ドライバーのパフォーマンスを数式化することから始めます。しかし、全ての事象を数式化するのは困難なので相関性の高いパラメータを洗い出して単純近似式を作成します。かなり乱暴ですが、Takamori博士の経験からパラメータをざっくり導き出しました。(重要なパラメータが欠落していたらゴメンなさい。)


■ドライバーパフォーマンスを表現するパラメータ
ドライバー力を表現する項目をさくっと選んだのは、こんな感じです。
P:運転技術=ステアリング×ブレーキ×アクセル×精密度+アドリブ力+引出し
H:心理的競技能力=「競技意欲(忍耐力・闘争心・自己実現意欲・勝利意欲)」×「精神の安定・集中(リラックス能力・集中力・自己コントロール能力)」×「自信(自信・決断力)」×「作戦能力(予測力・判断力)」×「協調性」
D:開発能力=マシン状態の分析+イメージ力+無線操作+コメント力+データロガー解析力
M:資金力=自己資金+スポンサー資金+ビジネスパートナー+広告宣伝代理店
R:競技成績=(技術×体力×精神力)+経験+マシン+チーム力
F:人気力、N:交渉力、V:行動力、L:運、T:タイミング


■ドライバー能力の数式化
上記のドライバーパフォーマンスパラメータで数式化するとこんな方程式で表現できるのと仮説を立ててみました。



いろいろな意見はあるかと思いますが、まぁ、ボク、素人ですから。。。だいたいこんな式になるのかな?と軽く見逃していただけますか?しかしです。この数式を見て頭の良い人はスグに気づくと思いますが、ドライバー力を鍛えるのに、一番手っ取り速い方法が簡単に分かります。

苦い思いをして、学校で勉強しって、何も社会で役に立たない!!と言ってる方も居るようですが、ついに学校で勉強した【算数】が活躍する時が来ました!!

ここで大事な事は、難しい演算記号ではありません。小学校で習った、足し算と、掛け算だけです。掛け算と足し算ってどっちを先に計算するんでしょうか?。ポイントは演算記号にあるのです。

複数のパラメータが関連する項目に除算記号や乗算記号がある場合、1つのパラメータが変動すると構成要素すべてに影響がでるので確立変動要素が大きいので、基本的に数式を解く時の基本として、単純パラメータの動きで全体の数字がどう動くのかをシミュレーションしてその最大値と最低値を予測させます。

導かれる答えは一つ。実績と実力が伴なわない場合、Mに依存するのです。。。

もちろん、実績と実力があれば、Mは無くても良い訳です。


さぁ、楽しい算数の時間はいかがでしたか?
では、またね。


このページは2013年~2015年まで、AUTO SPORTS webホームページに
投稿されていたモタスポブログ(2014年11月28日)を再編集したものです。