Takamori博士が語るレースの裏側ドタバタ話

ストーブリーグ ~その2~                              2013年12月05日

Takamori博士 はかせです♪♪ 1970年北海道札幌市生まれ。1995年に北海道でレーシングカートに出会い、ミッションカートで日本全国のサーキットを転戦するほどレースにハマル。2008年に四輪レースへ初参戦。わずか5レースのキャリアでSUPER GT GT300クラスへ参戦したツワモノ。レーシングドライバーと言うよりも、まるで走るエンジニア。夢はいつか自分のマイカーを持つこと。実はサーキット以外で車を運転することが無い変わったレーシングドライバー?!なのです。

皆様、こんにちは、Takamori博士です。

今年も早いもので気がつくと12月になってしまいました。みなさん、サンタクロースにネダル。タカル。ゴネル。ものは決りましたか???この時期のサンタクロース達は渡り鳥のようにフィンランドから日本へ出稼ぎに来るのです。

サンタクロース達は日本人ではありませんので日本語でプレゼントをお願いしても通じません。そのため、この時期の小学校では新課程として高学年の生徒が真剣にフィンランド語を勉強しているのです。大人たちも負けてはいられません。簡単なフィンランド語を覚えるとちょっとだけお子様達に自慢できるかもしれません。。。

ボクが習得している片言のフィンランド語を皆様に内緒で教えてあげますので、サンタクロースを見つけたら、大きな声で、クッキリ・ハッキリ・シッカリと『ピュサフディ!ヴァラス!』と言ってみて下さい。サンタクロースは、キット立ち止まり、真顔でいろんな説明してくれると思います。

えっ? どうして? って?

それは、あなたが、フィンランド語で『まて、どろぼう!!』と叫んだからです。。。

そう、ボクの言葉を簡単に信じると大変な事になるのです・・・・・

さて、前置きはこれぐらいで、本題に入りましょう! 前回はSUPER GTのシートについて簡単に説明しました。今回はスーパー耐久のシートについて簡単に説明したいと思います。


■スーパー耐久のシートあれこれ
スーパー耐久に参加する目的はいろいろ在ると思いますが、大きく別けてドライバーには2通りの目的があるようにボクは感じています。1)SUPER GT参戦を目指して特訓の場としてスーパー耐久に参加するドライバー 2)楽しくアマチュア最高峰レースをエンジョイするドライバーの2つに別けられます。

この目的意識の違いは運転にも大きく現れるので、自分がどちらの目的でスーパー耐久に参戦するのか?を分析して、自分の目的に合うシートをゲットする必要があります。

スーパー耐久の大きな特徴は、スリックタイヤを用いて全国のサーキットを転戦し、1台のマシンをドライバー複数で共有して、レース中にピットイン・ドライバー交代があり、無線通信を行いながら戦略通りに走るレースと表現できます。つまり、フォーミュラーやワンメイクレースでは体験できないドライバーの色々な作業が習得できるのです。真剣に努力をすれば、SUPER GTで必要となるテクニックも色々と学べる大変魅力的なレースです。

1)SUPER GT参戦を目指す特訓の場
 ボクの経験上、オススメはST-4クラスのシートです。理由は単純、後ろから来る速いマシンを行かせながら、様々な車種とバトルして、沢山ギアチェンジしながら、タイヤの磨耗と戦い、燃費的にも長時間を一人のドライバーが全開で走れるクラスだからです。

2)エンジョイする
 オススメはGT3およびST-1クラスのシートです。(ただし、レース未経験の方は危ないので、ST-4をオススメします。)理由は単純で、マシンの力を活かし、総合上位に食い込めるからです。

3)それ以外の目的
 4WDの運転を極める!!ならST-2へ、大型ツーリングカーを極めるならST-3クラスへ、ST-5マイスターを目指すならST-5クラスへとなります。特にST-5クラスは、車重が軽く、ホイールベースも短かく、重心も高く、燃料消費によるバランス変化の影響が小さく、タイヤのグリップダウンの影響も低く、ライン取りも異なるのでST-4以上で必要となるドライバー経験値が稼げないため、ST-5マイスターを目指すしかないのです。

さて、自分の目的がハッキリとしているなら、自然と参戦クラスも明白なので、エントリーリストを見て、自分の近所のチームや、ここが良さそうと思うチームに電話すると・・・・・・・たぶん、大失敗の始まりです!!

世の中、そんなに上手く話は進まないのです。。。まずは、信用できる人を見つけて、仲良くなって、色々なチームの内情を聞きだす事から始めましょう!!そう、自分の都合でチームを選ぶように、、、チームにも都合があるのです。。。お互いの利害が合致するチームがベストですが、世の中、弱肉強食が常ですから、『ドライバー』と『チーム』のどちらが強いか?
チーム選びは慎重に・・・・・

内緒で裏話教えて!!って方は、内緒でボクにメール(たかもり@ディジョンレーシング.コム)下さいね。

でも、冒頭のサンタクロースの話覚えてます?

簡単に人を信じてはイケマセン。 :-P



さて、最後に一言。

いままでは、SUPER GTを目指すのに、スーパー耐久で経験を積む!!と言うのが一つのセオリーでしたが、2014年のトレンドになりそうなのはスーパーカーシリーズです。噂だとSUPER GTの車両も参戦できるとか・・・・(噂ですよ。確証はありません。)もし、ホントにSUPER GTに参戦している車両でスーパーカーレースに参戦できるなら、そこでレースしながら経験を積んで、慣れている車両で、そのままSUPER GTへ出場!!と言う道も出来そうですね。

もし、ホントにホントに、スーパーカーシリーズに現役SUPER GT車両が出場できるなら、誰かDIJON Racing GT-R GT3乗ってみます???

勇気ある戦士からのお便り、お待ち申し上げてます。


このページは2013年~2015年まで、AUTO SPORTS webホームページに
投稿されていたモタスポブログ(2013年12月05日)を再編集したものです。